ラセックは1999年にイタリアの Massimo Camellin により提唱された手術方法です。
ラセックは、角膜上皮の接着をアルコールで弱くして上皮をスパーテルという器具を使って丁寧にはがし、フラップ(ふた)を作成する方法です。
レーシックでは、角膜上皮層、ボーマン膜と実質層の一部でフラップを作成したのに対し、ラセックでは角膜上皮層のみでフラップを作成します。これにより、角膜が薄い方や格闘技や激しいスポーツをされる方でも手術が受けられる場合があります。
フラップを作成後、ボーマン膜よりエキシマレーザーを照射して角膜のカーブを変えて上皮を戻します。
最後にフラップを戻し、保護のため治療用のコンタクトレンズを装用します。
医師の技術力により結果が大きく異なります。
ラセックは、PRKよりも少ないですが、術後の痛みがやや強く、術後の点眼の期間が長く続き、視力が安定するまで時間がかかります。
また、アルコールを使用することによる将来性が不明です。
ラセックで作成された薄いフラップ(ふた)は、上皮の再生能力によって、新しい上皮に再生されます。
そのため、従来のレーシックと異なり、強い眼への衝撃でもフラップがずれることはありません。このことから、格闘技など激しいスポーツを行っている方にとってはラセックはとても有効と思われます。